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あなたは大丈夫?災害時に家族を守る、具体的な方法をまとめてみる

あなたは大丈夫?災害時に家族を守る、具体的な方法をまとめてみる

全国的に自然災害が多くなってきている。最近では熊本地震や九州北部の豪雨が記憶にあたらしい。これ以外にも北海道では2017年7月に1時間あたり降水量が観測史上最大を記録し、一部の地域に被害が出ている。今後このような災害が自分たちの身に起きないとは限らない。むしろ気候変動の影響でますます増えてくるだろう。

今回は、災害前、災害時、災害後で何をしなければいけないか3段階でまとめた。ぜひ自分1人ではなく、家族を守るために読んで頂きたい。

この記事の目次

1. 災害前に準備しておくこと

1-1 災害グッズの準備

災害が起こったときに最初に問題になるのは、水・食料・生活用品の不足だ。災害が起こると、スーパーやコンビニに売られているものは一瞬で無くなる。救援物資が支援されたにしても、被害状況によってはいつ届くか分からない。こういう場合に備えて、最低3日間は生き延びるための準備が必要になる。食べ物を含め、災害時に必要になるものをリストにしたので参考にしてもらいたい。

家に置いておくもの

  • 水(最低3日分)…9リットル
  • 非常食(最低3日分)…レトルトなど
  • マウスウォッシュ…450ml~600mlを1本
  • 小型懐中電灯…単三が使えるもの
  • 小型ラジオ…単三が使えるもの
  • 乾電池…単三10本セット×2
  • スマホ用充電器…電池付きのもの
  • ゴミ袋…35リットル30枚入り1セット
  • ティシュ…3~5ロール
  • ウエットティッシュ…2セット
  • 新聞紙…2束
  • 生理用品…3日分
  • マスク…5枚程度
  • ばんそうこう…1箱
  • 簡易トイレ…1セット
  • (カセットコンロ)…家にあれば良い
  • (カセットボンベ×3本)…家にあれば良い

必要な物をあげたらキリがないので、最低限に必要なものをリストにした。1人分を目安にしているので、家族の人数によって調整してもらいたい。懐中電灯やラジオ、充電器が1つになっているものがあるが、機能が中途半端でおススメしない。どれも小型化され、安く売っている。また、見てももらえば分かるが、高価な防災グッツも必要ない。ほとんど100円ショップで揃えられる。

上のリストはあくまで、災害があっても家にいる前提のものだ。状況によってはすぐに家から出なければいけない場合もあるだろう。その時に最低限必要なものは下のリストを参考にしてもらいたい。これは事前にリュックに入れていること、軽量化していることが重要。

リュックに入れておくもの

  • 水…1リットル
  • 高カロリーな非常食(シリアルバーなど)
  • ポケットティッシュ…1セット
  • ウエットティッシュ…1セット
  • スマホ用充電器…電池付きのもの
  • 生理用品…3日分
  • マスク…5枚くらい
  • メモ帳
  • ペン
  • メガネ・コンタクトレンズ
  • 身分証明書(パスポートなど)
  • 現金…10,000円

1-2 ハザードマップと避難場所ルートの確認

ハザードマップとは、被害が予測される場所と避難場所を地図にしたもので、国や自治体のホームページで公開されている。事前にどこが危険区域なのか、近くの避難場所へはどうやって行けば良いか知っておくだけで、災害時にパニックにならない。実際に避難場所まで歩いてみると尚良い。

国交省のハザードマップ

2. 災害時に行うこと

2-1 家族への連絡・安否の確認

実際に災害にあったら、まず電話は使えない。それでは自分の身の安全、家族の安否の確認をするにはどうすれば良いか。1つは、NTT災害用伝言板171を使用すること。もう1つはSNSを使うことだ。

NTT災害用伝言板web171

NTTグループが提供している災害時専用の掲示板で、電話番号をキーにして、自分の安全を知らせたり、家族の安否を確認できるシステム。
事前の登録なしで、電話番号を入力するだけで掲示板に書き込むことができる。特定の相手にメールする機能もある。声で安否を伝えたなら災害用伝言ダイヤル171を使うと良い。

・NTT災害用伝言板web171(文字で伝える)

災害用伝言ダイヤル171(声で伝える)

SNSを使う

普段使っているLineやfacebook、twitterなどのSNSは災害に強い。熊本地震では、電話回線は機能しなかったが、SNSで連絡を取り合うことが可能だった。2017年に入って、Line、Facebook共に災害用の機能を追加しているので1度見ておくと良いだろう。緊急性が高いものであればtwitterで「#○○市災害」のようにハッシュタグをつければ多くの人に見てもらえる。その際は状況がわかる写真、場所、求めている救助内容を詳しく書く必要がある。

Lineの「災害連絡サービス

Facebookの「コミュニティーヘルプ」

2-2 被害状況や救援物資の情報を集める

災害時では被害がどのくらいなのか、救援物資がいつ届くかなどの情報を集めることが大切。一番早く知る方法はtwitterから「#○○市被害」や「#○○市救援物資」などで検索すると大量の情報を得ることができる。しかしその反面、どの情報が正しいのか分からなくなり、混乱を招く場ことも多い。安心できる情報はNHKや地域のラジオから得ることをおススメする。

NHK NEWS WEB

NHKラジオ

radiko(地域ラジオ)

ウェザーニュース

3. 災害後に行うこと

災害後は、主に補償される内容を整理することが大切。つまり、被災による損害を、どこが、どれだけ補償してくれるのかを明確にしなくてはならない。補償してくれるのは、自治体と自分で加入している保険の2つ。

3-1 自治体へ補償を申請する

被災後に自治体ができる補償には、自宅の全壊もしくは半壊による支援金、それから一定の被害を受けた人に対する低金利の貸付金などがある。そのほか社会保険料の減免、医療費の窓口負担の減免など、補償の内容は自治体によって変わるので確認すること。

3-2 保険会社へ補償を申請する

自治体の補償よりも、直接生活に関わってくる補償は、個人で加入している保険である。持ち家でも賃貸でも、火災保険に加入していることがほとんどだ。火災保険では、火災のほかに、落雷、風災、水害など自然災害の損害を補償してくれる。ただし、地震や噴火、それにともなう津波の補償はついていない。また災害による車の損害は補償されない。これらの補償を受けるには、追加して保険に入る必要がある。

また補償されるといっても、実際の損害分すべて補償されるわけではない。10万円で購入したものが、10万円で補償されるわけではなく、保険会社の計算方法に従って、補償額が算定される。特に30万円以上のものは事前に申告していないと補償されない。補償範囲の認識に間違いがないか確認しておくこと。

もっと詳しく知りたいのであれば「災害の保険の知識」がおススメ。自分の保険を見直す良いきっかけになった。

最後に

災害が起こることを想像するのは難しい。ほとんどの人が自分には縁がない出来事だと思っているかもしれない。ただ、もし被災したときに家族を守ってくれるのは事前の準備だけである。準備ができていれば食料品の確保に困ることもなければ、補償額の少なさで困ることもない。なにも準備ができていないのであれば、まずは防災グッズから揃えてみると良い。